辛い碁・奥野さん 高野圭介自戦記 高野圭介8段 vs 二子 奥野重理6段 記録 塩沢孝子 2007年11月18日 白沙村荘大会・東西対抗戦 141手完 白中押し勝ち |
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家田総評 |
「奥野さんは辛く、負けない碁。高野さんはさらりと打たれましたね。 もし、黒が下辺の活きを確認できたら、寄せ合いに入り、帰趨は不明」 |
家田寸評 |
1.黒8はちょっと緩く、11から挟んで打つべし。 2.黒18は白の作戦に嵌った。17の右からオサエて、4とツナいで打て。 3.黒30は34にオシアゲが可。 4.白35は気合い悪く、36ハネから二段バネ。 5.黒40は緩手。 6.白48はタイミング良いキカシ。黒、ハネダシの抵抗は無い。 7.黒68は快心の一手。 8.白73は手筋。最強か。 9.白87もそのところ。 10.黒96はポンヌキの一手。 |
11.白133は強烈なオキだが、黒対応を誤った。 黒113は137ハネて活きがある。 どう変化しても、 右辺へないし左辺へのワタリと眼持ちの見合いで活き筋があった。 なお、白133をその右にオクのは、その右にオサエて即イキ、 為念。 |
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辛さも辛らし いさぎよし 実力者 奥野さん |
本局、とても内容のある碁で、黒は辛くて、素晴らしく、 ヨセ勝負の帰趨に私は自信がなかった。 普通、大会では毎回、どなたかの棋譜掲載をお願いしている。 今回は一局も棋譜がないので、終局後、記載をお願いした。 奥野さんは「とても楽しく打てたし、結構です」と、 勝敗を超えて、快諾されました。 私は奥野さんの碁を楽しむ姿勢と、いさぎよい心情に 万感の敬意を表する次第です。 |